職人仕事 |
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最初に言っておく、自分が言っている石職人とは、産地の専門職人であって、世間の石材店に勤めている石職人とは別である。 批判は御自由に…・苦情は受け付けません。。 |
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職人とは、身につけた技により安定した製品を、大量に制作できる技術を身につけた人を指す のである、依頼された製品を確実に作り、納期に間に合わせ、研究努力を続けつつ時には遊 び心で規格にないユニークな作品を世に送り出していける人達では・・・・。 狛犬彫刻の修行は4〜5年程で道具を使いこなし、形を覚えて区切りとなる。 まだ、一人前の扱いではなく本当の修行はここからで、周りの腕の立つ職人か親方の技術を まねて、自分の技術にするのに5年、道具も良くなったが一人前になるの10年はかかる。 腕の良い職人とは仕事の速さで評価されがちだが、正確さ・クレームのなさ等コピーを繰り返し 何十年も彫り続ける職人が腕が良い、只、これは手作業で彫っていた時代の話で、約百年前 に「岡崎型狛犬」の原型が出来、戦前まで彫られていたが戦争で二十年程、ブランクが空き再 び生産が始まった時には、戦前の狛犬が彫れる職人は激減した。 戦後の狛犬で大きく変わったのは、工業用ダイヤモンドを仕上げ工程に取り入れた事で、熟練 の技術は必要なく均一の仕上げが出来るようになった 現在の産地は機械化が進み、道具が格段に進歩し工法が変わり量産が可能になっている。 三十年程前、岡崎産地は好景気に沸いていた、彫刻品の生産が追い付かず韓国へ外注を出 す、石材店が現れ工業用ダイヤモンドで削る仕上げを教えた、岡崎と同じ現象が起き熟練の 職人を押しのけ、若い職人が大量生産品を日本へ送り出していた。 十年程この状態が続いたが、大量に生産した事とと国内での需要が減ったため、韓国製品は 減少し始め、一部の職人は短期で日本へ出稼ぎにも来ていた。 外注先が中国へ変ったのもこの時期で、岡崎が教えた技術は中国へ渡った、安価な技術も無 い大量生産品が再び日本の市場へ出回り、各石材店の展示場へ。 |
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