丹波佐吉 大師山西国八十八ヵ所(2)

【嘉永六年】一番 霊山寺 延命地蔵
大師山入り口に建っている、舟形延命地蔵八十八体石仏の中で一番大型になる。
この石仏左足の親指が意図的に上に反っている、佐吉が酒も飲まず煙草も吸わない、堅物のように紹介されているが、洒落っ気もある腕のよい石工だったのだろう。
只、仏として人々が拝む対象の石仏に洒落っ気は・・・・・・。

木彫の仏師が彫った仏像にも、親指の上がった作品が有る、これは動きを表現した彫り方で、佐吉の負けん気の 現れか。


佐吉が大阪から連れて行った職人の作、佐吉自身は掛け持ちで仕事をこなしていたのか、佐吉の作風を受け継いだ石仏は少ない。
職人を分業で振り分け、山から原石を切り出すグループ・四角い台座を作るグループ・石仏を彫るグループ等、慣れない安山岩系の石で職人たちも苦労しただろう。

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