江戸時代中期に、島根県松江市近郊から産出する来待石で彫刻した狛犬が、北前舟で日本海沿岸各地へ運ばれ建てられるようになった。幕末には大阪の石工の中でも、出雲型狛犬をコピーし和泉砂岩や花崗岩で彫る職人も現れた。 |
出雲型狛犬の座り型で尻尾が丸尾・丸台座。現存する最古の量産型狛犬(門兵衛作)北前船により松江から運ばれた。 |
松江市近郊で建て年号が一番古い量産型の出雲狛犬。丸尾と呼ばれる体にかぶさった毛が特徴で、四国の金毘羅宮に在る門兵衛作と同系の狛犬で、角台座に載る。 |
独特な手の甲に玉を乗せた狛犬。「吽」は現在は引退して神殿の床下に置かれている、左の「吽」の狛犬には風化して見辛いが子獅子が付いている。京都や大阪に同型の狛犬が建っているが元は出雲なのではないだろうか。 |
少し風化が進んだ箇所もあるが、構え型の出雲狛犬です、最古の構え型狛犬は風化が進み、シルエット状態になっている、市内にも大型の狛犬が建っているが、尻尾が折れたりして痛々しい。 |
地元では多く見られる丸台座に載った出雲型の定番狛犬、昭和の献納で彫りもしっかりしている。 |
昭和戦後に彫られた出雲狛犬、角台座に載り子供が付いている、右の狛犬には子供を付け口の中には玉が入っている、大正以降の流行なのか子供が、右に付いたり左に付いたりで定まってない。 |
昭和戦後に彫られた出雲狛犬の構え型、新しいので何処も傷んでない。 |
おそらく愛知県に最初に入った出雲狛犬の丸尾タイプ、大量に運ばれ建てられたのは大正期で、昭和になるとほとんど見かけなくなる。約百五十年前彫られた狛犬は多少傷んでいるが、大正に入ってきた量産型の出雲型狛犬は風化が進み建て替えの時期が来ている物が多い。 |