江戸時代以前より仏師が彫る獅子・狛犬とは別の、石で彫った小型の石造物が神社に奉納されている。姿は日本犬に似ているがタテガミ等の装飾は明確に彫られてなく、尻尾は犬の尾が付いている場合が多い。神使のキツネとも違い『山犬・狼』説もある。 分っているのは愛知県の山間部や長野県の愛知に近い地区、岐阜県の高山市周辺の神社に少数建てられている。 |
装飾の跡は見られずシンプルな彫りの小型狛犬。手本になるものが無く犬を彫ったのか、この地区独自の信仰があったのかは不明だが、近くに犬型の石造物が何対か建てられている。 |
参道の階段上に台座もなく直接置かれている犬型狛犬。風化していて耳の位置も確認できないが、胴長の犬に見える。 |
この地区に建てられている犬型狛犬の中では大型の部類。参道に堂々と建っている。近くに同じ形の犬型狛犬が建っているが製作年代は特定できない。 |
風化でかなり傷んでいるが原型は残っている。大きく裂けた口を持ち立派な尻尾が付いている。狼か山犬を表現している。 |
愛知県東三河の山間部になるが、歴史のある地区で朝廷ともつながっていたヤマトタケルを祭る白鳥神社に山犬。長野県駒ケ根市の光前寺に、早太郎伝説があり長野と静岡を結ぶ中間に作手村がある。 |